オスグッド病の症例(症例その1)
患者
R・M君 11歳 男子
競技
ソフトボール
来院
2017年4月
症状
1週間前から走るのが痛い、階段を下りるのが痛い、座る、しゃがむのが痛いなどの動作がつらい。
それによりソフトボールの練習に参加できないのが一番つらかった。
病院に行って「オスグッド」の診断だった。安静にすることだけすすめられたが、休んでも良くなることはなかった。
早く、大好きなソフトボールの練習に参加したいという本人の気持ちからお母さんがインターネットで調べて当院のことを知り来院。
治療内容と経過
まずは、立位で膝の屈伸や、荷重痛を確認し、屈伸の時の痛みやジャンプから着地の際の痛みがあった。
全身のバランス、ゆがみをチェックしたところ首を左に回して痛みがあり、仰臥位で膝の屈曲は、さほど痛みなし。
さらに左の股関節の可動制限、左仙腸関節(骨盤)の可動制限を認め、重力下でのバランスの問題により頚椎(首)、足、そして骨盤の問題に発展し、補正として股関節の可動制限を引き起こしたことで膝の痛みを発生させていると考えた。
頚椎、アキレス腱、骨盤を調整し全体のゆがみを整えたあと、左の股関節、仙腸関節の動きを再検査したところ正常可動域まで改善。首の痛みも消失。
大腿四頭筋、ハムストリングスを中心に筋肉を調整し、屈伸時の痛みが10⇒1に。ジャンプからの着地の際の痛みは消失。翌日からの練習再開を伝え初回の施術終了。
1週間後、2回目の施術までに練習を再開させ、走った時にカクッとなる時はあるが痛みは無し。自転車での登り坂の際にやや痛みが出る。
全身調整後、ピンポイントで痛みの出る膝周辺の筋肉を調整し、セルフケアを指導し終了。
2週間後の3回目の施術に際にはまったく痛みもなく、走っていてカクッとする感じも出ない。股関節も以前より動きがスムーズになっているため、治癒とした。
同時に治療した症状
首の寝違え(初回で改善)
施術方法
アキレス腱調整・骨盤調整・頚椎調整(ABC整体) オスグッド専用筋肉調整
考察
左膝自体に炎症症状が強く出ていない場合でも運動時の痛みがでるケースがある。
また、今回の症例のように、痛みの出た膝に負担をかけていた原因は股関節というケースも非常に多い。
オスグッド病の場合、痛みのある膝だけに目が行きがちだが、経験上では体を全体的に診て原因を明確にしていくことでスポーツをしながらでも経過を診ながら施術し、症状が良くなっていくケースが多い。