オスグッド病の症例(症例その2)
患者
T・N君 12歳 男子
競技
サッカー
来院日
2017年5月
症状
半年くらい前から、サッカーをしていて両方の膝に痛みや違和感が出はじめ、曲げると痛みが強く出るようになった。
最近は走っても痛く、運動を続けることができないくらいになったため、近くの整形外科に行ったが安静にすることのみで特に治療もなく「成長期だからしょうがない。」とのことだった。
その後、整骨院に行って電気治療を続けたが改善は見られず、お母さんがインターネットで調べて当院のホームページを見て来院した。
治療内容と経過
まずは、膝の痛み、動きをチェックしたところ立位での屈曲は45度くらいで両膝に痛みが強く出た。特に左が曲げづらそうになっていて、どこかにつかまらないと曲げられない。
ジャンプして着地などの際の痛みはなかった。
全身のゆがみ、バランスをチェックしてみると、両肩の可動範囲が制限されていて100度くらいで止まる。上まで挙がらない。仰臥位で膝を屈曲しても両膝に痛みがあった。
さらに左の股関節の可動制限、左仙腸関節(骨盤)の可動制限を認め、重力下でのバランスの問題により頚椎(首)、足、そして骨盤の問題に発展し、補正として股関節の可動制限や肩関節までの可動制限を引き起こしたことで膝の痛みを発生させ、負荷がかかっていると考えた。
頚椎、アキレス腱、骨盤を調整し全体のゆがみを整えたあと、左の股関節、仙腸関節の動きを再検査したところ正常可動域まで改善。肩の動きも正常になった。
この状態で膝の屈伸をしてもらうと痛みはやや残るものの完全屈曲できるようになった。大腿四頭筋、ハムストリングスを中心に筋肉を調整し、屈伸時の痛みが10⇒3に。翌日からの練習再開を伝え、初回の施術を終了。
5日後に2回目の施術。これまでに試合にも出られたようで痛みがほぼなく練習で来ていた様子。全身のバランス調整後に痛みのある脛骨粗面の部分をピンポイントで調整し、セルフケアを指導し終了。
2回目施術後の正座ができるかの検査がこちら。
練習、試合と全て普通どおりに出来ているとの事で正座での痛みも全くないため、セルフケアを指導し、経過観察とした。
同時に治療した症状
なし
施術方法
アキレス腱調整・骨盤調整・頚椎調整(ABC整体) オスグッド専用筋肉調整
考察
今回の場合は、膝の痛みが両方に出ていたケース。この場合でも全身のバランスの崩れにより片側の股関節に可動制限が出ている場合が多い。また、足の問題を上半身でカバーし補正した結果バランスを崩す場合も。
痛みがでて半年と長いように感じるが、一年以上も苦しんでいる子たちも多数いるため、早期改善ができ、すぐに練習、試合に復帰できることを伝えていきたい。